嘘や偽りの情報で人を騙すフェイクニュースは、
これまでにはフェイクニュースで多くの人が傷つき、
名誉棄損や損害賠償を起こす事態にまで発展しています。
今回はフェイクニュースが世間に与える影響、
そして情報発信者の悲しい未来を背負うことになった末路をご紹介していきます。
フェイクニュースが世間に与える影響について
世界は今情報社会となり日々多くの情報を目にすることができます。
以前はテレビやラジオ、新聞といったものから情報を得るだけでしたが、
今はインターネットが普及しパソコンやスマホといったように
自分の見たい・知りたい情報をいつでも探せます。
大変便利ではあるものの、そんな世の中だからこそ懸念すべきことがあります。
それがフェイクニュースです。
近年ではSNSが普及したことで情報を簡単に見るだけではなく、
誰でも簡単に情報発信ができ、共有することもできます。
そのため、偽の情報も多く出回っているのです。
フェイクニュースはほんの些細な間違いであったとしても結果として人を騙してしまうこともあります。
本来なら情報発信した人物も合意が得られると思ってやったことであっても
問題は複雑化してしまいがちです。
自分の考えを正当化しようと都合のいい情報ばかりを集めた結果
事実を歪曲するようなフェイクニュースになってしまうことがあります。
そしてその情報を調査済みの確かな結果として発信してしまえば、
多くの人が信じてしまいます。
そしてフェイクニュースに騙され痛い目を見た人はたくさんいるのです。
そんな経験を味わった人はかつて訴訟を起こす大きな問題にも発展しています。
たった一つのフェイクニュースが仇となり、
大きな後悔を呼び起こす危険性もあると知っておきましょう。
フェイクニュースに対して逮捕や裁判沙汰になった事例5つ
では、これまでにフェイクニュースに対して逮捕されたり
裁判沙汰になったりした事例にはどんなものがあるのかご紹介していきましょう。
1957年 売春汚職事件
これまでの日本で起きたフェイクニュースを遡ってみると、1957年の売春汚職事件が有名です。
これは検察庁が法務省に仕掛けた偽情報であり、情報を発信したのは読売新聞です。
読売新聞は、1956年に成立した売春防止法に反対していた売春組織から、
宇都宮徳馬氏・福田篤泰氏両代議士が収賄していたという記事を掲載しました。
読売新聞社は両代議士から事実無根と告訴されてしまい、
この記事の執筆にあたったものが名誉棄損で逮捕され、
後に不起訴処分とされ記者生命を失ったのです。
2016年 熊本地震直後に「ライオンが脱走」
日本のフェイクニュースは震災直後に見かけることが多くなっています。
その理由として多くの混乱を招くことや、たくさんの人に注目されやすいことにあるでしょう。
その一例となるのが2016年に起きたライオンが脱走したと流したフェイクニュースです。
これを発信した人物は悪ふざけでやったと容疑を認め偽計業務妨害の疑いで逮捕されています。
2018年 マレーシアで初の有罪判決
2018年にはフェイクニュースでマレーシア初の有罪判決となった事件がありました。
これは警察への悪意のあるフェイクニュースを広めたとして、
被告には禁固1週間、罰金約28万円の有罪判決になっています。
2019年 ワシントン・ポスト紙に275億円の損害賠償
2019年にはマスコミのフェイクニュースで傷ついた少年が
政治家や複数のマスコミを訴えると警告した事件がありました。
「『MAKE AMERICA GREAT AGAIN』と書かれた帽子(トランプ支持者)を被った高校生が
アメリカ先住民の男性に嫌がらせ」というフェイクニュースがでましたが、
実際は、
アメリカ先住民の男性が、
「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と書かれた帽子(トランプ支持者)を被った高校生の方へ
太鼓を叩きながら近づいた。
高校生は、問題を起こさないように微笑んで立っていただけというものでした。
結果、これまでに例を見ない275億円もの損害賠償を請求する事態となりました。
2020年「新型コロナで死者」
猛威を振るっている新型コロナの話題を使ったフェイクニュースでも裁判事例が出ています。
この事件はベトナムタイグエン省で起き、情報発信者は
「タイグエン省で新型コロナによる死者が出た。国が隠蔽している」
といったフェイクニュースを投稿したことにより問題につながりました。
投稿された翌日にはその投稿は削除されていたものの、
既に多くの人が閲覧していたことで混乱を招き、結果として禁固6か月の有罪判決を受けました。
情報発信時の注意
先ほどのフェイクニュースの事例を見るように、
最近では一般人による情報拡散によって逮捕や訴訟にまで発展していますが、
中にはマスメディアが発信した情報であれども、重大な事件につながってきています。
そのため、どんな発信者が出した情報であっても注意深く見ていかなければなりません。
安易な考えで拡散し、万一自身で間違った情報に変えてしまったとなると、
その情報に踊らされてしまった人から大きな批判を浴びてしまうことでしょう。
そんなことがないように、情報を得るときだけではなく
情報発信の際には最新の注意を払って行っていきましょう。
情報社会となった今、さらに多くの情報で溢れかえり惑わされることでしょう。
これまでにフェイクニュースが関係してくる事件には、
名誉棄損となって逮捕された事例は多く、
275億円もの損害賠償を命じられる重大事件にも発展しています。
フェイクニュースに騙されないよう、そして安易に拡散しないよう、
情報一つひとつに対する警戒をしていかなくてはならないでしょう。
デマ情報を流して特定されてしまった?情報発信時の注意点を解説
編集部のコメント
フェイクニュースが世間に与える影響について解説をしてきました。
慰謝料は、被害者のステータスや拡散度合い、投稿の悪質性などのさまざまな項目によって定められますが
ことネットのトラブルでもその賠償額はピンきりで、数万円のケースもあれば
記述の事例のように、275億円という莫大な額となることもあります。
「たかがSNS」「匿名だから大丈夫」「注目をあびたい」といった軽い気持ちでの投稿が、
誰かの人生に大きな影響を与えてしまい、結果的に自分に跳ね返ってきてしまう可能性があります。
意図していなくとも、その発信は誰かの名誉を既存しているかもしれません。
発信時には、自分の言葉に責任を持ち十分に注意した上で投稿をおこなうことが必要です。
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