2020.09.25

戦時中にも行われた「情報操作」の事例を紹介

情報操作とは証言や写真、記事などの情報を制限したり、内容を改変したりすることによって受け取った人が持つ印象を変えようとする行為です。この行為は世間でも問題となっており、そのような話題が出るたびに人々の不満や批判の意見が出ます。今回は、情報操作の詳細や事例、コロナ禍における情報操作の事例など、情報との向き合い方についてご紹介しましょう。

情報操作とは

情報操作は、第二次世界大戦頃から映画やラジオなどで取り入れられるようになりました。ナチス党政権化にあったドイツが独裁者や政党の指揮下で情報宣伝組織に情報操作を行わせたということは知っている人も多いでしょう。日中戦争が行われたころには、大日本帝国と中国国民党、共産党などが情報戦の一環として情報操作を行ったこともありました。このことから、独裁国家や戦争中の国では情報操作が意図的に行っていると言えるでしょう。

情報操作の事例を複数紹介

情報操作は最近でも行われています。続いては、実際に行われた情報操作の事例を見ていきましょう。

カジノの事例

IR(統合リゾート)に関して、2020年までに3ヶ所作られるという情報が新聞に掲載されたことがありました。そのような報道がされたのは、IRの実態がよく分からず、推進法を通したいと思っている人が多く見られたからです。カジノを作るのは当たり前だと思わせるような報道をすることによって、世論を形成しようとしたのでしょう。
その中で、日本にはカジノ運営のノウハウがないから海外のオペレーターを頼らなければいけないという情報もありました。しかし日本は、コナミやアルゼUSAのようなカジノ機器メーカーがあり、日本金銭機械株式会社の紙幣識別機もあるため、まったく知識がないとは言えないことを覚えておかなければいけません。

アラブの春における事例

アラブの春と呼ばれる中東諸国の連鎖的反政府革命が起こった時、政権を倒そうとする勢力によって実在しない偽キャラクターが捏造されました。それが大衆を扇動したことも情報操作だと言えるでしょう。

コロナ渦における情報操作紹介

情報操作はコロナ禍でも行われています。ここでは、その中の一例をピックアップしてご紹介します。

新型コロナウイルスが流行してからメディアでは、感染者数が報道され続けています。その中で、感染者数の書き方で情報操作をしようとしている様子が見受けられたのです。

日本地図のパネルでどの都道府県でどのくらいの感染者が出ているのかを発表されるケースも多いですが、その人数はその日の感染者ではないかと思わせるような書き方をしているものが非常に多く見られました。しかし実際は、報道されるまでに感染した人の累計だったのです。ぱっと見、感染が大きく広がっているように見えますが、「その中に重傷者や新規感染者はどのくらいいるのか」といった視聴者が求めている情報はそこまで多くありません。確かに感染者数が多いように見せた報道の方が視聴者の印象には残りやすくなります。しかし、それでは正しい情報を提供しているとは言えないため、情報操作の一環だと考えられます。

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テレビから情報を受け取る際の向き合い方

テレビでは様々な情報を発信しています。その中には正しい情報ももちろんありますが、なかには情報操作されたものもあります。もちろん報道を信じてはいけないということではありませんが、その情報のソースがどこにあるのかをきちんと確認するようにしましょう。そうすることで、正しい情報かどうかを確認でき、情報操作されている可能性も見極めやすくなります。

そのため、テレビからの情報だけを安易に信じるのではなく、より多方面からそのニュースに関する情報を集めるようにしましょう。情報操作された番組だけを信じてしまうと考え方も偏ってしまうので、広い視野で物事に触れることが重要です。

デジタル時代に求められる情報の「精査力」

編集部からのコメント

情報操作とは、虚偽または虚偽にならない範囲で改変することによって、その情報を受け取った者が受ける印象や判断結果に影響を与えようとする行為のことを指しますが、情報操作自体は古くから行われているものです。今や政府のみならず、政治・宗教団体、非政府組織(NGO)、企業あるいは一個人ですら情報操作を行える環境にあります。

ヒトラーは自著『Mein Kampf(我が闘争)』の中で、
・読んだものを全部信じる人
・読んだものをまったく信じない人
・読んだものを批判的に吟味し、その後で判定する頭脳を持つ人 の3種類に読者を分類しています。

ナチスの報道政策は、最大の集合である第一のグループが自分で考える素質がなく、他人の考えをそのまま受け入れる無精者であることを前提に展開されましたが、新聞の影響は驚くべきものでありました。時代は違えど、ネットが普及し様々な情報があふれる今、第三のグループのように慎重に吟味したうえで判断する力を身に着けたいものです。

この記事を書いたライター