2021.11.05

人気YouTuberの生配信から高級焼肉店のバイトテロが発覚し炎上 「露出源が動画サイト」がスタンダードになる可能性

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デジタル・クライシスに発展するリスクとして、数年前から問題となっている「バイトテロ」。

企業のブランドイメージの失墜はもちろん、店舗の一斉休業によって数億円という損失が出たケースがあるなど、バイトテロが及ぼす影響は甚大だ。

2021年10月、飲食店でまた新たなバイトテロが発生し、炎上した。

この事象における従業員の迷惑行為の内容は、今まで起きたバイトテロとさほど変わらない。
しかし、拡散のきっかけとなる露出源がいままでのケースとは異なっている点に注目したい。

事象の概要

不適切な動画は、西麻布にある高級焼肉店の女性従業員によって投稿された。

動画の内容は、焼肉店の制服を来た女性が調理に使う岩塩製のプレートを笑いながら何度も口にするというものだ。

Instagramのストーリーにアップされた動画は、炎上後に即時に削除されたものの、TwitterなどのSNSで動画のキャプチャとともに拡散。

「#岩塩舐め女」というハッシュタグが付けられ、その投稿数は4,469件にものぼっている(2021年11月2日時点)。

人気YouTuberコレコレ氏が生配信でバイトテロが発覚

本事案で注目すべきは、拡散のきっかけがYouTubeだったことである。

YouTube コレコレチャンネル KoreTubeより

バイトテロは、通称「バカッター」と呼ばれるように、Twitterの投稿から炎上するケースが多い。しかし、人気YouTuberである、コレコレ氏の生配信で取り上げたことにより、多くの人が今回の迷惑行為を知ることになったのだ。

コレコレ氏の生配信動画はバイトテロ以外の話題も取り上げられていたが、再生回数は140万回以上(2021年11月2日時点)。これだけ多くの回数、ユーザーが視聴していれば、その影響力は絶大だろう。

岩塩舐めバイトテロの投稿推移

※調査概要を基に編集部作成

■調査ツール:TDSE提供のソーシャルアナリティクスツール「Netbase」を使用
■調査キーワード:「岩塩舐め」「バイトテロ」AND「コレコレ」「牛牛」
■調査期間:10/17~10/30
■取得言語:日本語
※Decahoseとは、ツイートデータの10分の1の母集団のこと。10分の1のデータを実態に近い数値にスケーリング(拡張)して調査。
※その他の仕様は「Netbase」の仕様に準拠

 

実際、生配信の翌日には不適切行為をした従業員と撮影した従業員、2人の本名や年齢、在学校、親の職業までがネットユーザーに特定された。
そして現在も本人を特定した関連ツイートやまとめサイトは削除されていない。

動画サイトがきっかけで拡散・炎上するケースが増えている

今年4月に大分県の焼肉店「韓国苑」で起きたバイトテロも、コレコレ氏のYouTubeチャンネルで取り上げられたことにより、多くの人に拡散され、炎上することとなった。

韓国苑のバイトテロ

数十万~数百万人というチャンネル登録者数をもつ、人気のYouTuberや動画チャンネルで取り上げられることにより、Twitterよりも早く、より多くの人がバイトテロを知ることになるのだ。よって、拡散や炎上の規模も大きくなると想定できる。

客単価の高い高級店でさえバイトテロは起きる

今回の事象でもう1つ注目すべきは、バイトテロが起こった焼肉店は、数々の著名人が訪れる、有名店だったという点である。

メニュー単価も高く、非現実感の溢れるラグジュアリーな内装。おそらく「ハイクラス感」を売りにしている店だろう。その裏で起こった、不衛生な事件。

「上質な接客」が求められる高級店でさえ、従業員教育が行き届いていないのである。

 

定期的な研修で従業員の意識の高めることが重要

こうしたバイトテロを防止するには、SNSの正しい利用方法など、全従業員のネットリテラシーを向上させることが重要である。

特に推奨したいのが、eラーニング形式の従業員研修だ。eラーニング形式であれば、自宅や学校など、好きな場所で受講できるため、時間を気にせず、気軽に受講してもらうことができる。

例として、弊社では以下のような講座を作成・提供している。

eラーニング研修の内容

研修は、半年に1度の頻度で全従業員に実施することで、理解度が深まるのはもちろん、非常に重要な事柄であるということを認識してもらえるはずだ。

また、研修に加えて、違反行為のペナルティを記載した雇用誓約書を締結することでさらなる抑止効果が期待できるだろう。

 

前述した全従業員のネットリテラシーの向上に加え、

不適切投稿をスピーディーに発見するためのSNS・WEBモニタリングが必須です。

シエンプレが扱うSNS・WEBモニタリングサービスの概要資料は以下からダウンロードできます。


 

SNS/WEBモニタリングサービスの概要資料