2020.08.31

「フェイクニュース」の定義、なぜデマが拡散する?

フェイクニュース 定義

最近では、以前よりも「フェイクニュース」という言葉が広く知られるようになりました。

しかし、実際にはフェイクニュースの定義がわかっていないという人もいるのではないでしょうか?

また、フェイクニュースはなぜ大量拡散されてしまうのでしょうか?

 

フェイクニュースの定義とは?

「フェイクニュース」とは、同じ意味で「虚偽報道」や「捏造報道」などとも呼ばれています。
主にマスメディアやソーシャルメディアなどで、本来の事実とは異なる報道をすることをフェイクニュースと呼ぶ場合が多いです。

「誤報」が故意ではない誤った報道を流すことであるのに対し、フェイクニュースは確信犯的に間違った内容を広めようとする行為を指しています。

インターネットやSNSが普及する以前は、主にテレビや新聞などのマスメディアによるフェイクニュースが問題となっていましたが、昨今ではSNSなどを通して一般の個人が広めるデマや間違った情報もフェイクニュースと同様の問題を引き起こしています。

フェイクニュースの定義と分類

フェイクニュースの拡散性が高い理由

フェイクニュースの定義は故意に事実と異なる情報を流すことですが、フェイクニュースの大きな問題の1つはその拡散性の高さにもあります。

つまり、はじめは故意に虚偽の報道がされたとしても、徐々にそれを信じた人たちによってあたかも真実のような拡散のされ方をしてしまうのです。

ではなぜフェイクニュースは拡散性が高いのでしょうか?
2018年の3月9日に科学雑誌のサイエンスで発表された研究によると、ツイッター上のあらゆるカテゴリーの中で、嘘の内容は事実よりもより速く、深く、広範囲に広がるという傾向が見られたといいます。

フェイクニュースの内容は事実よりもセンセーショナルで奇抜なものが多く、人間の感情をより強く刺激するため、拡散されてしまうというのが理由の1つと言えるでしょう。

直近のフェイクニュースを紹介

最近では、新型コロナウイルスに関連するフェイクニュースが急増しています。

ラインなどで「新型コロナウイルスは熱に弱いため、26~27度のお湯を飲むと死滅する」という内容が大量拡散され、医師から「根拠がない」情報だと否定されています。

また、「納豆が新型コロナウイルス予防に効果を発揮する」というフェイクニュースにより、スーパーの納豆売り場で売り切れが続出するなどの弊害も見られています。

SNSに見る大衆の反応と傾向は?

TwitterなどのSNSで、フェイクニュースは拡散されやすいです。
実際に新型コロナウイルスに関する誤った情報や根拠のない予防法なども、SNSを介して大量拡散されました。

しかし、その中でもフェイクニュースに対して識別力を持ち、「デマである」と指摘した人は全ユーザーの2割以上見られるということです。
虚偽の情報にいち早く気が付き根拠を持って否定する層が増えていくことで、フェイクニュースの拡散を防げる可能性もあります。

 

フェイクニュースを拡散しないための対策

フェイクニュースへの対策としては、虚偽の情報を目にした一人ひとりが拡散しないことが挙げられます。

フェイクニュースを拡散しないためには、日頃から事実と誤情報を見抜く目を養う必要があるでしょう。
特に何か印象的な見出しの記事や感情を刺激する内容のニュースを目にしたら、拡散する前に立ち止まり、本当に真実なのかという違和感を持つことが重要です。

ニュースの内容に根拠があるか調べてみたり、どこから拡散されてきた情報なのか吟味したりして、事実を確認する習慣を付けましょう。

 

最近では新型コロナウイルス関連のフェイクニュースも急増してきており、フェイクニュースがもたらす被害は拡大してきています。
フェイクニュースがなぜ拡散されやすいのかを学び、自分で正しい情報を見極めることが大切です。

情報を取捨選択するコツを解説。今こそ選択力が必要。

編集部のコメント

フェイクニュースの定義はファクトチェック団体が発表しているものがあり、国際的にもファクトチェックの団体は徐々に活動範囲を拡大してきています。それだけフェイクニュースが問題化してきているということなのだと思います。

フェイクニュースの定義を正しく理解して、身近にあるものだという認識をもつことが解決への第一歩です。SNSでいいねやRTをする前に自分の目と耳で真因を確認してみる、調査してみる、検証してみる、この癖をつけましょう。

疑わしいフェイクニュースがあればファクトチェック団体に通報しても良いでしょう。一人一人の積み重ねがより良い社会を築いていくことにつながります。フェイクニュースを正しく理解して情報をコントロールできるようになりたいものです。
 
 
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編集部

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