2022.01.19

TBS「ジョブチューン」で審査員のシェフが試食拒否で炎上 炎上の要因と企業がすべき対処方法とは

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大手コンビニエンスストアの人気商品をプロの料理人たちが試食し、合格か不合格かをジャッジするというバラエティ番組の人気企画がある。この企画に審査員として出演したシェフが批判を浴び、炎上した。

炎上の経緯と要因、企業としてすべき対策を考察したい。

事象の詳細

炎上の要因となったのは、TBS系バラエティ番組「ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!★セブン・ファミマ・ローソンの人気商品を一流料理人がジャッジ!」で放送されたワンシーンである。

ファミリーマートの「直巻和風ツナマヨネーズおむすび」に対し、審査員の一人である小林幸司シェフが「食べたいなという気にさせない」とコメントし、試食を拒否。味を確かめずに合否をジャッジしようとした。

この行動に対し、ファミリーマートの企画担当の女性は、商品のこだわりなどを熱弁し、食べてから合否を判断して欲しいと涙ながらに訴えた。

最終的に口にしたものの、小林シェフのこの態度に対して、「失礼だ」「味をみずに判断できるのか」「料理人以前に人として問題がある」といった、批判が集中。このシーンをカットしなかった番組制作サイドも批難される結果となった。

投稿数の推移

※調査概要を基に編集部作成。

■調査ツール:TDSE提供のソーシャルアナリティクスツール「Netbase」を使用
■調査キーワード:「ジョブチューン」「おにぎり」「小林」
■調査期間:2022年 1 月1日~1月15日
■取得言語:日本語
※Decahoseとは、ツイートデータの10分の1の母集団のこと。10分の1のデータを実態に近い数値にスケーリング(拡張)して調査。
※その他の仕様は「Netbase」の仕様に準拠

 

炎上の要因の1つは、シェフの傲慢ともとられかねない態度だと推測できる。

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※Twitterより引用

これは、弊社刊行の資料「デジタル・クライシス白書2022」において、炎上の種類を分類したうちの1つ「特定の層を不快にさせるような内容・発言・行為」という項目に該当する。

また、該当の商品は、ロングセラーということもあり、ファンも多いと推測できる。シェフの態度だけなく、この商品を愛するファンにとっては、自分の嗜好を否定された気分になることは間違いないだろう。

今回の炎上を受け、小林シェフの経営するレストランのレビューやTwitter、YouTubeチャンネルに誹謗中傷コメントが相次いだ。

シェフを擁護する意見も

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※Twitterより引用
一方で、「プロの料理人として当たり前の意見」「ちゃんと料理と向き合っているからこその意見では」「アドバイスもしている」など、肯定的な意見や擁護する声も。また、小林シェフの経営するレストランへの誹謗中傷行為は間違っているという声も多くあった。

しかし、炎上の影響か、小林シェフのYoutubeチャンネルの動画とTwitterアカウントは現在(2022年1月時点)、すべて削除されており、シェフや経営するレストランを心配する声も挙がっている。

無関係なシェフへの「飛び火炎上」が発生

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※Twitterより引用

今回の事案では、「飛び火炎上」も発生している。同じ名字のシェフが経営し、店の場所や移転先が偶然一致しているレストランが無言電話や誹謗中傷の被害に合っているのである。

こうした勘違いがデマやフェイクニュースを生む原因となり、そのフェイクニュースが原因で企業の信用や商品イメージの失墜だけなく、大きな損害を生むケースもある

炎上を回避するために企業がすべき対策とは

放送日や商品のリリース、サービスインの日時が確定しているのであれば、その前後にWEBモニタリングを実施することを推奨したい。

WEBモニタリングとは、TwitterやInstagramなどのSNSをはじめ、まとめサイトやブログ、動画サイトなど、あらゆるメディアを監視する方法である。モリタリングすることで、炎上に発展する可能性のある投稿をスピーディーに発見することができる。

また、炎上や批判の可能性がゼロとはいえない事柄ならば、炎上した場合を想定したニュースリリースを準備しておくことも有用といえる。

今回の事例に関しては、炎上の原因となったシーンについて、番組制作サイドからもシェフからも一切のリリースがないことも炎上が長引いている要因だと推測できる。

炎上の沈静化には、スピーディーかつ真摯な対応が重要といえるだろう。

 

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