次世代通信規格としてサービスが開始されている5Gですが、
導入目前でコロナの感染を広めるといったデマニュースで大きな被害を浴びてしまいました。
今回はそんな許しがたいデマ情報を取り上げていきます。
果たして本当に5Gとコロナに関係性があるのか?
そしてこういったデマニュースと戦わなければいけない現状をお伝えしていきます。
5Gとコロナの関係って?
5Gとコロナは双方においてまったく関係性がないものになっています。
そもそも5Gは通信サービスであり、
コロナは無線サービスを通じて移動し人に感染するものではありません。
コロナウイルスは感染者がせきやくしゃみ、話をするといった行為が
呼吸器からの飛沫し感染していくのです。
そして5G自体が免疫系の働きを抑制したりするものでもないため、
5Gがコロナを広めるつながりがあるとは言えません。
しかしこの何ら関係性のない2つをデマ情報で結び付けて
5Gに多大なる影響を与えた事実があります。
5Gがよりコロナを蔓延させるといった理不尽な理由だけで、
スイスでは一時導入が見通しとなり、
英国と欧州では数十もの基地局アンテナが燃やされた被害も出ています。
その他にもさまざまなデマが拡散されている
これからの時代を担う通信サービスでデマが広がってしまうのは迷惑極まりないことです。
しかしながら5Gは他にもさまざまなデマは拡散されてしまっています。
動物を死に至らす
2018年5Gでムクドリが大量死したという事件が注目を集めました。
これは後々デマ情報であったと発覚するのですが、
この事件が広まった直後は5Gを「商用化するものではない」と大きく反発があったのです。
ムクドリが大量死した直近の5G通信テストの事実はなく、
また5G通信のテストがおこなわれた際、動物の大量死は報告されていません。
このデマニュースが日本でも大きく取り上げられることになったのが、
一人のジャーナリストによる影響でした。
「5Gのマイクロ波が鳥たちの心臓を止めたということでしょう」と発表し、
5G反対同盟を結成するほどにもなったそうです。
発がん性がある
以前WHOの国際がん研究機関が携帯電話に対して
「発がん性が疑われる」と発表したことから、
5Gも危険なものであるという位置づけがなされてしまいました。
しかしこの発がん性リスクはコーヒーや漬物と同等レベルのもので、
特別5Gの通信規格が悪いということではないのです。
ましてや5Gはこれまで以上に放射能自体が減少した通信サービスであるにも関わらず、
この情報が拡散され続けてしまったら、サービスを展開する事業に大きな迷惑が生じることでしょう。
通信速度だけではなく安全性も進化しているので、過剰に反応する必要はないことも分かるはずです。
フェイクニュースの出どころとは?デマが出た理由って?
気になるのは先ほど挙げてきたデマ情報の出どころでしょう。
これは多くのSNSが原因となっています。
人は嫌な噂を聞くと、「それを誰かに伝えなければ」と情報を拡散します。
拡散力の高いSNSではデマニュースであっても情報が瞬く間に広がってしまうのです。
そしてその高い拡散力故に、
人から注目を浴びた人や承認欲求が強い人はデマニュースを作り出して拡散します。
この流れで今世界各国では常にフェイクニュースと戦う日々を過ごしているのです。
報道との向き合い方
今後もこのような偽りの情報に踊らされてしまってはいけません。
個人のみならず企業にも悪影響を及んでしまいます。
どんな情報も出どころを確認したり、
本当かどうかをさまざまな情報から探りを入れたりすることが必要です。
世界では陰謀をたくらむ人が減りません。
自身が不幸だと感じる以上誰かに自分が優位に立ちたいと
人や企業に迷惑をかける人はたくさんいます。
今回は未だ感染者が増え続けるコロナと
次世代通信規格5Gによって作り出されたデマニュースを取り上げてきましたが、
多くの人を驚かせるだけではなく、
実際に基地局アンテナが火災にまで発展するといった事件になってしまっています。
今後も1人ひとりがデマに踊らされたり過剰に反応することで
世界は大きく変わってしまうことをしっかりと理解する必要があるでしょう。
編集部のコメント
「5Gが新型コロナウィルスを拡散させている」
おそらくこの手のデマは耳にしたことがある人が多いと思います。
新型コロナウィルスがまん延する前から、
5Gアンテナが放出する電磁波が健康被害をもたらすという
未検証の議論を鵜呑みにした人たちによる設備の襲撃などがありました。
そして2020年の春、
急激に世界中に拡散した新型コロナウイルス感染症への恐怖と結びついた結果、
このようなデマが生まれてしまう。
実際に南米では通信制度の破壊などの騒ぎが起きてしまいました。
落ち着いて冷静に考えることができれば
正しい情報か否か判断はできそうですが、
恐怖心や混乱が生じている状況時には、冷静な判断をすることも難しく、
このような誤認が生まれてしまうリスクが高まるのかもしれません。
現に、災害時のデマなどは過去にも数多くあり、
情報を発信する側も、受け取る側も、よく考えた上で行動することが必要です。
※シエンプレが扱うSNS・WEBモニタリングサービスの概要資料は以下からダウンロードできます。