2021.07.21

ステラ漢方の「薬機法違反」広告から見る 不適切なインターネット広告への企業としての対処法

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2020年7月、健康食品などの開発・販売会社であるステラ漢方株式会社が「薬機法違反」として摘発された。

問題となったのは、同社が制作した記事型のインターネット広告である。その内容は、「脂肪肝がお酒も食事も我慢せず正常値に」「ズタボロだった肝臓が半年で復活」など、サプリメントであるのにも関わらず、医薬品的効能効果を謳ったもの。広告記事には実在しないクリニックの専門家まで登場していた。

この広告の摘発は、インターネット広告業界に大きな衝撃を与えたという。

その理由は、ステラ漢方の社員だけでなく、広告代理店「KMウェブコンサルティング」の社長、広告代理店「ソウルドアウト」の従業員の合わせて6人が逮捕されたことだ。

広告代理店「ソウルドアウト」のニュースの

※広告代理店「ソウルドアウト」のHPより引用

アフィリエイト記事などのインターネット上の誇大広告は、これまで幾度となく問題視されていたが、警察当局が広告主以外の関係者を何人も規制した事例は少なく、代理店や制作会社に動揺が広がった。

増え続ける不適正なインターネット広告の問題点や課題、企業としてすべき対策について考えたい。

インターネット広告の問題点

不適切なWEB広告は、インターネット人口に比例して増加しており、米Googleによると、同社が2020年に規約違反だとして掲載を阻止・削除したりした広告は、世界で31億件に上るという。

日本でも、薬機法や景表法違反となるような不適切広告が問題視されているが、こうした広告が減少しない理由は、テレビや紙媒体などと比較して、チェック体制が甘いということが原因の1つといえるだろう。

とくにアフィリエイト広告に関しては、商品が購入された際にアフィリエイターに報酬が発生することから、報酬を得るために虚偽の情報やオーバーな表現で作成されるケースが多い。

しかし、ASP(アフィリエイトサービス会社)を通し、アフィリエイターが広告を作成しているため、広告主である企業が広告の内容をすべて把握することが難しいのだ。

消費者庁が制作した消費者への注意喚起の資料

※消費者庁が制作した消費者への注意喚起の資料

増え続ける不適正広告に対し、行政も動いており、昨年、虚偽・誇大広告規制への違反に対する課徴金制度が導入された。また、今年3月にはアフィリエイト広告などに対して、消費者庁が消費者への注意喚起を実施している。

企業としてすべき不適切広告対策とは

不適正なインターネット広告に対して、行政でも規制を強化しているが企業としても早急に対策をすべきである。

なぜならば、不適切な表現のアフィリエイト広告を野放しにすることは、商品のイメージダウンになるだけでなく、ステラ漢方の例のように犯罪となってしまうケースもある。犯罪行為となってしまえば、企業に甚大なダメージを与えることは間違いない。そして、不適正な広告がもとで炎上となる可能性は非常に高い。

また、ネットリテラシーが多少でも高いユーザーならば、ひと目で「アフィリエイト広告」ということがわかるだろう。低俗な表現や画像を使用した広告は、ユーザーにポジティブなイメージを与えることは少ない。

企業がすべき対策としては、アフィリエイト広告で自社のサービスや商品が不適切な扱いを受けていないか、法律に違反する表現がされていないかをチェックする体制を作ることが重要である。また、不適正な広告を発見した場合は、即座に削除、訂正の要請を。文言だけでなく、画像のチェックも重要である。

自社のTwitterアカウントなどもチェックをし、必要であれば、注意喚起や通報をするよう、監視することもおすすめしたい。