スマートフォンが普及したことで、幅広い年代の人がSNSを利用しています。
さまざまな情報を知ることができ情報に敏感にもなれるツールですが、中にはデマもあります。
そこで、なぜデマツイートは拡散されてしまうのか、その原因を探っていきましょう。

デマツイートの事例

まずは、これまでに拡散されてきたデマツイートをご紹介していきます。

熊本地震でライオンが逃げ出した

2016年4月に発生した熊本地震の直後にこのような投稿がありました。

「ふざけんな、地震のせいでうちの近くの動物園からライオン放たれたんだが 熊本」

という内容とともに街の中を歩いているライオンの写真も投稿したのです。
その結果、多くの人にリツイートされ熊本市内にある動物園に問い合わせが殺到したのです。

人が刺された

Twitterで人が刃物で刺されたといった内容を動画と共に投稿したことで、
多くの人を驚かせた人もいます。
動画には暗闇の中に男性が2人いて、
本当に刺して逃走しているような映像が残されていました。
「この動画を拡散してください」といった内容の投稿もされたことから、
デマツイートを信じた人が拡散したのです。

新型コロナウイルスに関するデマ①

Twitterで医者から聞いた情報としてデマツイートされ拡散されたのが、

「新型コロナウイルスは26~27度のお湯で死滅するからたくさんのお湯を飲んでください」

というツイートです。
治療薬がないことで、このツイートを鵜呑みにしてお湯を飲み始めた人もいるでしょう。

新型コロナウイルスに関するデマ②

香港や台湾といった海外で拡散されていたデマツイートが日本に渡り、
同じように拡散されたデマもあります。
その内容は、

「日本で販売しているトイレットペーパーの製造元や原材料の調達は
   中国に依存しているから近いうちにトイレットペーパーが入手できなくなる」

というものです。
実際には日本で販売されている多くのトイレットペーパーは国産です。
しかし、デマツイートが拡散したことで多くのお店で品薄となり、入手できない人も多くいました。

デマツイートの原因

デマツイートが生まれ、拡散されていく原因としてはSNSが深く関係しているのでしょう。
TwitterやLINEといったSNSで知り合いがリツイートしていれば、
相手を知っていることで真実味が増します。
「本当の情報なんだ」と勘違いしてしまうことで、拡散され続けていくのです。

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デマツイートの拡散構造

デマツイートが拡散する構造について解説していきます。
まず、デマ情報が生まれると、興味を引く内容であれば多くの人々の間に広まっていきます。

デマは訂正情報がない限り広まり続けますが、
訂正情報が生まれることで、デマツイートをした人々が
誤りだったことに気付き、訂正していくのです。
しかし、中には訂正情報を流すことなく放置する人もいます。
そして訂正された後も、訂正情報を知らない人によって
デマツイートがさらに拡散する可能性もあります。

そのため、デマツイートを収束させるためには
訂正情報の拡散スピードを高める必要があるのでしょう。

デマツイートに潜む危険

デマツイートに潜む危険としては、誰もが加害者になる可能性がある点でしょう。
2019年に起きた常磐道あおり運転事件は記憶に新しいでしょう。
あおり運転をした男と一緒にいた女性は、
被害者の様子をずっと携帯電話で撮影していたことから注目を集めていました。

その結果、その女性を特定しようという動きもあり、
ある女性の実名が晒されてしまったのです。
しかし、その女性は逮捕された男性と一緒にいた人物とは別人で、
女性も否定をし続けていたのです。
このデマツイートに関しては、本物の女性が逮捕されたことで実名が報道され、
別人ということが証明されました。

その間、女性は執拗に嫌がらせを受けており、
デマを拡散したSNS利用者に法的措置を追求すると発表しました。
このように、デマの情報を鵜呑みにしてしまうことで、
加害者になる可能性は十分に考えられるのです。

SNSとの付き合い方

デマツイートでリスクを負わないためには、
ネットの情報をすぐに鵜呑みにしないことと根拠があるのかを確認することが大切です。
本当の情報であるのかは、情報に関係している機関などに問い合わせることで
真実かどうか知ることができます。
使命感や正義感があることも大切ですが、冷静に判断することが重要でしょう。

デマツイートによる被害はこれまでに多く発生しています。
中には悪質なものもあり、最終的には逮捕者が出たものまであります。
人生を一気に狂わせることにもなりかねないので、
SNS上の情報はすぐに信じないことが大切です。

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編集部のコメント

今では身近に存在するデマツイートですが、
デマツイートの拡散の背景にはさまざまな問題がありますが、デマツイートには大きく2つ種類があります。

1つ目は、注目を浴びて承認欲求を満たしたいと意図的におこなうデマツイートです。
自分の発信した内容が社会で拡散されているということ=影響力があることだと錯覚させ、
楽しくなりエスカレートしていきます。

2つ目は、噂やデマを信じこみ、悪気なく投稿してしまうというものです。

「自分の考えた投稿が拡散されるのが楽しい」
「噂で聞いた内容だから大丈夫だ」といった軽い気持ちで投稿・拡散することが、
誰かしらに負の影響を及ぼしている可能性があります。
そして時には知らず知らずのうちに、SNS上で加害者となりうるのです。

発信はもちろん、リツイートなどの拡散も含め、
自分の言動には責任を持ち、SNSを活用することが大切です。
 
 
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編集部

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