フェイクニュース-事件

さまざまな情報が飛び交う現代で問題の一つとなっているのが、偽の情報やデマ情報などのフェイクニュースです。

ネットやSNSで話題になったフェイクニュースが現実世界にまで影響を及ぼし、深刻な事件に発展してしまうこともあります。

今回はフェイクニュースが原因で起こった事件についてご紹介していきましょう。

記憶に残るデマ事件の事例

フェイクニュースやデマ情報が現実に影響を及ぼしたものの中には、
「コロナでトイレットペーパーがなくなる」といった人々の記憶に
残っているものも多いです。

実際に事件になった事例をいくつかご紹介します。

・熊本地震ライオン脱走事件
2016年4月に発生した熊本地震の直後に「地震で動物園からライオンが放たれた」という旨の投稿が街を歩くライオンの画像と共にツイッターに投稿されました。
このツイートは2万人以上がリツイートして瞬く間に拡散され、熊本市の動物園には問い合わせが殺到したという事件です。
事件の発端となった投稿は全くのデマであり、投稿をおこなった男性は動物園の職員を問い合わせの電話対応をさせ、業務を妨害した容疑で逮捕されました。
熊本地震で拡散したデマ・フェイクニュースの傾向とは?

・常磐道あおり運転事件
2019年に常磐道で起こったあおり運転事件を覚えている方は多いのではないでしょうか?
事件の際にドライブレコーダーに記録されていたガラケーを持った女性が特定されたというフェイクニュースです。
被害者のドライブレコーダーに録画されていたあおり運転をおこなった男女の映像が報道されると、ネット上では犯人探しが始まり、犯人の女性とされる人の実名が公開され、ネットで拡散されました。
しかし、公開された情報は事実と異なったデマ情報であり、本物の犯人が捕まると騒動は収束しました。
犯人扱いされた女性はその後デマを流した人物や拡散した投稿者を訴え、勝訴しています。

なぜデマ事件は起きるのか?

無実の人を傷つけ、逮捕者まで出る事態にもなるデマ事件ですが、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

デマ事件が起こる要因として、噂は流れるうちに変化するということが挙げられます。

短時間で20億円ものお金が引き出された「豊川信用金庫事件」を例にすると、
「信用金庫は危ないのか?」という雑談が「豊川信用金庫は危ない」に変化し、
「潰れる」という噂へと変化していきました。

噂や人に広がる段階で情報が歪曲してしまった結果、
事件につながってしまうのです。

フェイクニュースを信じてしまう心理

では、なぜ人はフェイクニュースを信じてしまうのでしょうか?

人がフェイクニュースを信じてしまうのには
「自分と同じものを信じる、似たものを信じる」
という同類原理という心理が働くからだと言われています。

人間は情報と向き合うときに自分の考えに沿ったものを受け入れやすく、
反対の情報は排除するという傾向にあるのです。

この行動がネットやSNS内という閉塞された環境で起こると、
似たような意見の人たちが集まり、共鳴することでいつしか反対意見が排除され
「多くの人が信じているから」
と、まるで多数決のようにフェイクニュースが信じ込まれていきます。

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さまざまな情報が広がる現代における、情報との向き合い方

さまざまな情報が広がる現代ではデマに騙されない、
確かな情報を手に入れるという情報との付き合い方が大切です。
その上で、デマ情報を見破る方法も必要でしょう。

デマ情報に惑わされないために重要なのは
「結論を相談しない」、
「情報を鵜呑みにしない」、
「1つの見方に偏らない」という3点です。

特に掲示板などに載っている情報は事実もあればデマもあります。
情報源などを確認して、情報を精査することが大切です。

今回はデマ情報と情報との付き合い方についてご紹介してきました。
情報は確実なものを手に入れることができれば有効に使えますが、デマ情報を信じてしまい、広めてしまえば自分が加害者になる危険性もあります。
多くの人が信じているからではなく、自分でよく情報を精査してデマ情報に惑わされないようにしましょう。

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編集部のコメント

フェイクニュースが事件になることがあります。
これまでにも度々世間を騒がせてきました。

政治に絡む情報、震災に絡む情報、事件や事故に絡む情報……
人々が関心をもって見ている事象・事案に絡んだ情報が多いように思います。

デマやフェイクニュースを流している人は興味関心を集めたいという
承認欲求があるのかもしれません。

そして、我々も刺激的な情報、面白い情報を誰かに教えたい、
誰かに共有したいという心理があるのだと思います。

人の心理を考えるとこのデマ情報フェイク情報は根深い問題です。
これからも何かと世間を騒がせるような事件や事故、災害にはフェイクニュースがついてくるでしょう。

疑わしい情報を発見したときは複数人の専門家や著名人の意見を確認してみる、
Twitterのタイムラインを確認してみることを実践するべきです。

我々が情報とどう向き合っていくのか、
本格的に考えていかなければいけない時期になっているのです。
 
 
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編集部

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